最近買ったすてきな本。
意外かもしれないが、こどもは個性的なようでいてみんなと同じことを割とやりたがる。
でも「みんなとおなじでいたい」という子どもの気持ちを否定しちゃう大人は一定数いるような気がする。
こんな変化の激しい時代だもの。みんなと同じことをしようとするこどもの志向を危ういと思う気持ちはわかる。(むしろ同じことを強いてさせようとする大人も多いのでそれはそれで心配になります)
でも、こどもの「みんなと同じでいたい」は、「同じ」を共有することによる安心感を得たい、ということだと思う。
ちょっとずつ「自分は親とは違うんだ」というのがわかって来て、不安に思う気持ち。居どころなく焦る気持ち。
その気持ちをゆったりと包むのは「みんな」と一緒に一緒のものを経験することそのものなんじゃないか。実際のところ「同じ」になるのは無理だけど、同じ景色を見る経験そのものが。それがこどもの言う「みんなとおなじでいたい」なんだと思う。
自分の個性を感じ、「自分はみんなと違う」を笑顔できっぱりと受け止められるようになるのは、思いっきり安心して包まれたその後なんだと、わたしは思うのです。
アレルギーを持つ子は
「みんなとおなじおやつを食べて笑い合う」
という経験が人より少ない。
町内会、お祭り、保育園、幼稚園、学校、親戚の集まり、バスや電車で出会ったおばあさん、おじいさん。こどもたちに!と手渡されるお菓子には、小麦、卵、乳製品が必ずと言っていいほど入っている。
わあっとみんながおやつに飛びつく。
でも自分はそこには手が伸びない。
親もそれがわかっていて、
さっと食べられるおやつを出す。
親子共々とても切ない顔だ。
だって、わかってるからだ。
さっと差し出されたおやつは、お母さんやお父さんがが自分のために選んだものだけど、でも、でも、おやつがあればいいもんってわけじゃない。
みんなで一緒に、食べたいから。わあっと集まるあの輪の中に入りたいのだ。
わたしの娘はアレルギー食品は特にない。(アレルギー性鼻炎はあるけど)
だけど、だれかお友だちと食べるものは、なるべく小麦卵乳製品を除外したものを出している。
でも、わたしはそんなにおかし作りが得意なわけじゃない。なのにアレルギーのこども用お菓子のレシピはとにかく難しい。材料も多い…。結局、りんごとかみかんばかり出してしまう🍊
でもこの本『へたおやつ』のレシピは、小麦卵乳製品を使わないのにとても簡単。ぐるぐるっと混ぜるだけのものが多い。材料もさほど多くない。
なのに、アレルギーっ子にはあこがれの「チョコレートタルト」とか「シュークリーム」とか「パンナコッタ」が疑似体験できる。
夢のようだ。
今年はこれでたくさんおやつをつくってみよう!と思います☺
自分の子どもがルギーでもなんでもないお父さんお母さん。から親戚の方やお友だち、ご近所の方も。
よかったらこれ見て、おやつをつくってふるまってみてください。
こどももだけど、なにより親御さんが、喜ぶと思う。
親である自分の手でなく、他の人の手で作られた安心できる食べ物って、それだけで泣いちゃうくらい嬉しいものです。
「自分一人で育ててるんじゃないんだ」って。をこめて感じてもらえるんじゃないかな、と思います。
※アレルギーの重症度によっては調理スペースでふだんなに使ってるかも大事なので「ふだんは小麦粉つかってるキッチンでつくったものだけど大丈夫?」とかお母さんに声かけるといいと思います。適宜量を見ながら調整してくれますし、たとえ食べられなくても、その声かけだけで救われると思います。
※外国にルーツを持つご家庭の方がいれば制限持ってる食品を聞いておくと良いかと思います。牛乳卵小麦はハラルフード(許されている食品)ですがお酒はハラルではないのでラム酒とか気をつけるとよいかと。